冬の食料
冬の間食べ物がまったく採れないとして、昔の人は何を食べていたんでしょうか。例えば500年前の北海道では? イヌイット等の北に住むファーストネーションは、食料と労働のバランスのギリギリの極限で暮らさざるを得ないので、病気になった人や年老いた人を家の外に「置いて」くるらしく、結果として「置かれた」人は死んでしまうらしいです。
寒さね。あたりまえですが、北海道は本州よりは寒いです。でも子供のころは寒いという感覚がよくわからなかったです。子供は風の子っていうのは本当だったんだと大人になった今は納得できます。朝目が覚めれば体はほかほかしてたし、夜寝る前も足が熱くて寝苦しくて、いつも手が汗ばんでました。なにかの病気だったのかもしれませんが。
北海道(上川地方)のオキテ
例えば北海道では、真冬の待ち合わせを屋外にセッティングするってことはなかったように思います。スキーをしてるとか雪はねをしてるとか、防寒をして体を動かしていれば体温が気温に勝つのでそんなに寒くないですが、ただ歩いてるだけだと寒いです。高校生のころ、携帯の電波も無くて、タクシーもバスも通らないところにある友人宅に遊びに行って、じゃあもう帰るわというときに、そのときは天気がよかったし、なにか収まりがつかない青春特有のうずうず感もあったので、ちょっと離れたバス通りまで歩こうとしたことがありました。途中で吹雪になりました。吹雪になると、雪で視界が遮られて、昼間だから明るいんだけど何も見えないので、どこまでが道路でとこからが路肩かわからなくなりました。これはどうしたらいいんだろう、歩いたってだめだぞ、と呆然としてると、吹雪の中からゆっくり車のヘッドライトが近づいて来て、どうしよう、恥を忍んでこの車に助けを求めるべきか、と迷っていると、それが偶然その友人の姉で、のりなさいというので乗って、そのままさっきバイバイした友人宅まで帰りました。
でも、安全安心な生活を続けるには、そんなにしょっちゅう危険があって良いはずがなく、そういうアクシデントを未然に防ぐための知恵のようなものは、やっぱり自分の行動様式の中に刷り込まれていて、無意識のうちに北海道(というか上川地方の、かもしれません)の冬期のオキテを守っていたように思います。
つまり、友人の家に行く、友人の家から帰る、学校に行く、学校から帰るいう目標を設定したら、その目標と自宅を結んだ線の途中では寄り道をせず、道中必要に迫られて無駄なことをしないように準備をしっかり整えて(トイレは済ませておくとか)、さあ出発だ、楽しみだな、一切余計な寄り道はしないぞ、ということです。そういう行動様式が未だに抜けないせいか、暖かい地域で暮らしても目的の無い外出にはなんとなく抵抗というか罪悪感みたいなのがあって、なんだよ結局一体何がしたいんだよ、と不安になります。実際そういう自分には明確に不自由を感じており、もっと自由になりたい、 キーッ! と思いますが、成人になって固定された性質はなかなか変更することができず、このままだと毎日決まった時間に同じ店で同じ生姜焼定食のみを食べ続ける中年、みたいになりそうで怖くもあります。安部公房の小説に出てくる、足は一本も無く舟底型の腹部を持ち、左右どちらかに傾いたまま蠕動運動で真円を描いて同じ場所を糞をしながら移動し続け、口元に糞が来たらそれを食べて栄養を補給しまた糞をする、そしてそれを繰り返すという自給自足の虫「ユープケッチャ」の閉じ加減がすごく怖いのですが、その理由も自分の性質がそっち側に落ちていく坂道の傾斜を警戒しているからかもしれません。
Bjork、道産子
アイスランド出身の歌手が作った歌の歌詞で、「あたいは自由をオルグできるとおもってた、ははは、どんだけスカンジナビア的なの ” i thought i could organize freedom, how scandinavian of me ” 」(Bjorkの歌で、手元に楽曲もなく、タイトルも思い出せず、超うろおぼえなので何かの勘違いかもしれませんが、確かにコレ的なことを言っていた)というのがありますが、白夜の国では北海道にも増して行動が制限されるでしょう。世界で一番本の売れる国がアイスランドらしいですし。国民の遺伝子情報をデータベースにストックしてる国の人が自らを分析して、ああスカンジナビアンっぽいな、と言っているというのもなんか感慨深いです。そんな寒くて不自由な国の人が自由になりたいと思って、それがいかにもスカンジナビアっぽい発想なんだということなら、それとおなじように、そんな寒くて不自由な北海道の人は自由を求めがちで、その発想がまさに北海道人ぽいんだ道産子スピリッツなんだということもできませんか? どうでしょう。
怒られる前に言っておきますが、上川地方のオキテなんてほんとうは無いでしょうね。いろんなひとがいます、人それぞれです。でもなんとかまとめたいので、「くりんくらんは寒い北国にあるからこそ、自由を求めているんだ、ここはフロンティアなんだから。」みたいにしておきます。OK。
はい、イントロはおしまい。いよいよ「カンタン白菜漬けの作り方」です。
カンタン白菜漬けの作り方
発酵の具合をつかむのにちょっとコツが必要ですが、漬け物は比較的カンタンにできる保存食です。
まず白菜をたくさん用意します。くりんくらんでは10個です。二斗桶に二つぶん。はじめにそれを、塩で一週間ほど下漬けします。それから本漬け。
まず、下漬けの白菜の塩水をきっておきます。
千切りにした人参と刻み昆布。
唐辛子二袋、麹少し。この人参・昆布・唐辛子・麹が白菜漬けの薬味になります。
薬味を敷いて、白菜を重ねて、間にまた薬味。
最初の2・3日は重めの重しをおいておきます。水が上がったら、軽いものと取り替えます。
今回は畑で一度雪を被った白菜をつかいました。普通の白菜よりも甘くなってます。その甘みを薬味が引き立ててくれます。こうしておけば冬の間中おいしいです。すぐに食べてもまぁおいしいですが、最後の方で酸っぱくなったのが一番ウマい。
以上、おしまい。






シンプルで美味しそうな作り方、ありがとうございます。
北海道を離れ30年、昔の越冬食を思い出しました。
冷蔵庫の中で作ってみよう考えます。
私は現在埼玉で暮らしています。
環境の違いで伝統食・保存食を作ることが難しいです。
ふるさとの食を思い出させていただき感謝しております。
これからも継続して下さい。またお邪魔させていただきます。
ありがとうございます。
滝野周平さま
ありがとうございます!
最初のうちの漬けが甘いのと、食べ進んでから樽の最後に残ったのとでは
まるで味が違うので、ぜひ両方楽しんでみてください。
気候が暖かいと調節が難しいかもしれません。。。
またぜひご訪問ください。
お待ちしております。