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自分で家を建てるんだぜ 〜DIY Bebop〜

自分で家を建てるんだぜ 〜DIY Bebop〜

by アキラ

投稿日: 2009年11月8日

カテゴリー: みんなの話, 旭川通信, 映画, 生活

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Tackの横井真順さん

この間旭川にいたとき(Web担当は普段東京にいます)、Tackの横井真順さんが、かたるべの森に新しく家をつくる、それも自分の手で、という情報を聞きつけ、基礎部分だけを業者の方に頼んでコンクリをながしこんだその場所を見せてもらいました。

大工でもないのに自分で家を建ててしまうヒトがいる、旭川周辺には、ということはいくらか耳に入っていたものの、家の建て方は学校では習わないので、自分は手順的なことや必要なもの、予算の見積もり、そしてどれくらいハードな肉体労働になるのか見当がつかず、態度を決定しかねたあげくただ妙にテンションを上げて、家なんてたてられんですかぁ?、と言い、かたるべの森という白樺の木に囲まれた調和を乱す者としてそこにある自分を意識せざるをえなかったけども。

かたるべハウス

そして真順さんは、もう無理はしないで自分のペースでやるからたぶん2年くらいかかるよとその基礎を眺めてつぶやいて、彼がかつて経験した無理というのはどういうものなのか、そのカウボーイのような帽子に隠れた精悍な風貌や腰回りに付けたたくさんの道具たちはさかんに語りかけるようでしたが、でもその言葉を受ける僕は薪を割ることさえ乳搾り見学のときにエンターテイメントの一貫として”やらせてもらった”くらいの経験しかないような塩梅で、ちょうどそのとき山廻りから帰って来たかたるべのメンバーがそれぞれの鉈やらスコップやらの道具を片付けるのを曖昧に手伝いながら曖昧にわらっていました。

Alone in the wilderness

そんなことがあり、微妙な失意の中にいる数週間を経つつ、その間にAlone in the wildernessという作品を観ました。

Richard_Proenneke生粋のナチュラリストであるRichard Proenneke(1916-2003)が、それまで住んでいた山小屋を捨てて新居を建てるというドキュメンタリーです。自分一人で皮も剥いてない丸太から、電力やエンジンを使わずに腕力のみでログハウスを建設していくのですが、もちろんその間もごはんを食べなければなりません。だから、例えば日中は家のドアを丸太から削り出し、夕方から魚をとり、春にとっておいたブルーベリーのジャムとパンと一緒に夕飯にする、みたいな生活をしています。その間も熊が出たり、自然死したとおぼしきシカを担いでもってきて解体したり、食料と労働のバランスのシビアさがむき出しになっています。

べつにドラマチックな展開はなく、そのまま家が出来上がって、新しい暖炉の前でくつろぐProenneke、みたいなシーンを写しつつ映画は終わります。

この人は本当にアローンで、正直こういう生活はしたいとは思いませんでした。自分は食事は労働の糧としてではなく一種の快楽として認識しているし、そのことに対して罪悪感を抱く程ナイーブではありたくないし、多少滑稽でも東京という世界の特異点でスペクタクルにうんざりしながら行きつ戻りつしているのが、むしろ一介の20代青年として正直な態度なんじゃないかと思うからです。

じゃあなんで軸足を二つに割って東京だけじゃなく北海道にも足を突っ込みつづけるのかというと、それが楽しいからという以上の理由は無いのですが、でも多分日本の大都市に特有のサービス地獄、たとえばエスカレータの終点で聞こえてくる足元にお気をつけ下さいの自動アナウンスとか、電車内の自意識と警戒心からくる一切の沈黙とか、そういうのがうっとおしくてそんなゲームにまで参加したつもりはねーぞ、と思ってるからかもしれません。

はい、では。

今度帰った時に真順さんの家がどれくらいできてるか楽しみです。

One Man's Wilderness: An Alaskan Odyssey

  • 著者/訳者:Sam Kieth Richard Proenneke
  • 出版社:Alaska Northwest Books( 1999-05-01 )
  • ペーパーバック:223 ページ
  • ISBN-10 : 0882405136
  • ISBN-13 : 9780882405131
  • 定価:¥ 1,898

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コメントが 2 件あります。

  1. O・H

    参考になりあmした

  2. O・H

    参考になりました!

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